レカネマブについて

レカネマブ・ドナネマブを用いた治療を検討されているかたへ

アルツハイマー病による軽度認知障害及び軽度認知症の進行抑制を目的として、レカネマブ(レケンビ®️)が2023年12月20日に発売となりました。またドナネマブ(ケサンラ®️)が2024年11月26日に発売となりました。ともに厚生労働省が作成した『最適使用推進ガイドライン』に従って、奈良県立医科大学附属病院認知症疾患医療センターでは、このお薬を安全に使用できるように体制を整えております。いくつかの注意点とともに、受診から投与までのながれをまとめました。下記をご参照いただき、レカネマブ(レケンビ®️)、ドナネマブ(ケサンラ®️)による治療を希望される際は、当センターをご活用ください。

1.外来の予約

原則としてかかりつけ医の先生からのご紹介により、精神科の抗Aβ抗体薬外来(レカネマブやドナネマブの治療)の予約をとっていただきます。
「奈良県立医科大学附属病院認知症疾患センター 抗Aβ抗体薬外来」宛てに、「レカネマブやドナネマブによる治療希望」の旨を記載していただき、ご紹介いただけますと幸いです。
ご予約方法につきましては、下記URLの当院地域連携室ホームページをご覧ください。

地域連携室ホームページへ

かかりつけ医の先生がいらっしゃらない方は、こちらをご参考ください。

予約の日程などの回答については当センターからお返事します。
予約状況に応じてお時間をいただく場合がございます。予めご了承ください。

2.レカネマブ(レケンビ®️)、ドナネマブ(ケサンラ®️)投与までの検査の流れ

レカネマブ(レケンビ®️)、ドナネマブ(ケサンラ®️)の投与対象は、「アルツハイマー病による軽度認知障害及び軽度の認知症」です。アルツハイマー病以外による認知症や軽度認知障害の方、進行した認知症の方は、投与の対象となりません。
レカネマブ(レケンビ®️)、ドナネマブ(ケサンラ®️)治療の適応について、以下のような検査や必要を実施します。(必要な場合には他にも検査を行うことがあります。)

(1).認知機能検査
軽度認知障害、あるいは軽度の認知症であることを確認します。
患者さんの普段の様子をご存じの方(同居のご家族様)からの聞き取りが必須のため、心理検査(認知症検査)の日には必ず一緒にお越しください。また、ご家族様からの聞き取りには1時間ほどかかる見込みです。お時間に余裕を持ってお越しください。

(2).脳MRI検査
レカネマブ(レケンビ®️)、ドナネマブ(ケサンラ®️)の投与により、脳出血や脳浮腫などの副作用が起こることがあります。脳MRIにより、これらのリスクが高くないかを調べます。既に脳MRI検査をされていても、改めて定められた撮影条件による脳MRI検査を受けていただくことがあります。
脳MRI検査が撮影できない方はレカネマブ(レケンビ®️)、ドナネマブ(ケサンラ®️)による治療はできません。

(3).アルツハイマー病のバイオマーカー検査
このお薬の投与によって、脳内に異常に蓄積しているアミロイドβを除去し、それによって進行を遅らせる効果が期待されます。

認知機能検査、脳MRI検査の要件を満たした方は、アミロイドβの脳内蓄積を調べるため、当科ではアミロイドPET検査を受けていただきます。

これらの検査結果をもとに、レカネマブ(レケンビ®)、ドナネマブ(ケサンラ®️)治療の対象となるか総合的に検討します。

(4).レカネマブ(レケンビ®️)、ドナネマブ(ケサンラ®️)の実際の投与

①レカネマブ(レケンビ®️)の投与
外来で2週間に1回、約1時間かけて点滴を行います。投与後の発熱や頭痛などが起こることがあるので、初回投与後は点滴終了後1時間程度待機して頂きます。投与開始から特に半年間は脳浮腫や脳出血などの副作用が生じやすいため、定期的に脳MRI検査、認知機能検査を受けていただきます。
治療は原則として、18ヶ月継続して行われ、希望の方は18か月以降も継続投与が可能となることがあります。
ただし、原則として投与後6か月以降は他院の継続施設で治療薬の投与のための通院を行っていただき、当院でフォロー検査を行います。

②ドナネマブ(ケサンラ®️)の投与
外来で4週間に1回。来院後、投与までに30分の薬剤準備時間が必要で、その後約30分かけてドナネマブの点滴投与を行います。投与後も発熱や頭痛などが起こることがあるので、点滴による30分の経過観察を致します。投与開始から特に半年間は脳浮腫や脳出血などの副作用が生じやすいため、定期的に脳MRI検査、認知機能検査を受けていただきます。
治療は原則として、12か月後にアミロイドPETを施行し、効果が認められれば12か月で終了となり、効果が認められなければ18ヶ月継続して行われます。
ただし、原則として投与後6か月以降は他院の継続施設で治療薬の投与のための通院を行っていただき、当院でフォロー検査を行います。

(5).注意事項

  • ●レカネマブ(レケンビ®️)の投与の適応はMMSE検査で22点以上、ドナネマブ(ケサンラ®️)の投与の適応はMMSE検査で20点以上28点以下が適応となっております。かかりつけ医の先生にこの点を確認していただきますとよりスムーズに検査が進みます。

  • ●患者さんの普段の状態をご存じのご家族と一緒に受診下さい。
    ※患者さん1人で受診された場合、安全のため投与できないことがあります。

  • ●既に脳MRIを撮影されている場合、参考にさせていただきますのでご持参ください。

  • ●高額なお薬になります。

  • ●レカネマブ(レケンビ®️)は保険なしでは年間約253万円(体重50kgの方の場合)の薬剤費で、1割負担の方では年間約25万円、3割負担の方では年間約75万円の負担となります。

  • ●ドナネマブ(ケサンラ®️は保険なしでは年間約308万円(体重50kgの方の場合)の薬剤費で、1割負担の方では年間約31万円、3割負担の方では年間約93万円の負担となります

  • ●薬剤費に加えて、診察や検査などに伴う費用が別途必要です

  • ●レカネマブ(レケンビ®️)、ドナネマブ(ケサンラ®️)の所定の治療期間が終了後は、紹介元の医療機関での経過観察をお願いいたします。その際は当院の治療経過を診療情報提供書として作成致します。

  • ●年齢や所得などに応じて、高額治療費制度の利用も可能です。
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